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タグ:“声”[79]
スペル本文中に“声”が含まれる、或いはそれに関連するスペル。
- [ ポエトリリック ] 君は揺蕩う蝋燭の光
- 2007.07.28 ... 君は揺蕩(たゆた)う蝋燭の光。 非道く不安定だが、何故か心安らぐ。 優しくて懐かしい光。 君は降り頻(しき)る雨。 生温かくて、ひんやりしている。 無秩序なビートが魂を浄化する。 君は地表に刻まれた渓谷。 生気をすべて呑み込んでしまうような。 切り立つ可能 ...
- spell.vincent.in/poetry/2007/07/28/090410.php
- [ ポエトリリック ] 角膜のスクリーンセイバー
- 2007.07.11 ... 見えないものが見えてくると、見えることが煩わしく感じる。上と下の睫毛を静かに結ぶ。瞼の裏側にはセピアトーン。灼け憑く角膜のスクリーンセイバー。画角を無視したアンバランスな交錯。役立たずな奔放を慈しむ。声も立てずに雅客が嗤う。 ...
- spell.vincent.in/poetry/2007/07/11/163000.php
- [ 寓話/お伽噺 ] Whose is this world?
- 2007.06.24 ... 「フンッ。何がそんなに面白いんだか」カウンターで背中を丸めた男が独り。背後でざわつく他愛もないカップル同士の戯れに毒づく。「随分、ご機嫌斜めだな」毒づく男にふらりと細身の優男が近付いた。 ...
- spell.vincent.in/allegory/2007/06/24/093100.php
- [ 寓話/お伽噺 ] 通りすがりの魔法使い - Particle Shower Serenade
- 2007.06.09 ... 降り頻る土砂降りの雨の中、ひとりの男が傘も差さずに立ち尽くしている。長目の前髪は遮眼帯のように重く垂れ込め、眼光の奥に宿った妖しげな光を封印していた。 ...
- spell.vincent.in/allegory/2007/06/09/230500.php
- [ 荒野の銀狼 ] 追憶 - Past, time goes by
- 2007.05.17 ... 小雨の降り頻る中、薄暗い舗道を歩く。警笛の鳴らない踏切を越え、いつかふたりで歩いた道をひとり往く。腹ごしらえにコンビニでおにぎりを買う。慟哭の矛先となった公衆電話を横目で一瞥。エレベータのボタン押下。通い慣れた3階の事務所。おにぎりの包みをゴミ箱へ放り、M ...
- spell.vincent.in/wolf/2007/05/17/033100.php
- [ エッセイ/随想 ] だから、背中で刻むのさ…
- 2007.05.02 ... 昨夜、ケータイに留守電がひとつ。また仕事の話かな、などと思って再生。 留守電を聞いたら連絡を。実弟からだった。僕は彼にケータイ番号を教えていない。多分、父親か妹か、或いは母親からか、いずれにしても僕は家族との交流を絶っている。今年の新年早々、父親から絶縁さ ...
- spell.vincent.in/essay/2007/05/02/102600.php
- [ 寓話/お伽噺 ] passion play - 情熱遊戯
- 2007.04.17 ... この空間はね。時間が止まっているんだ。だから、何も始まらないし、何も終わらないんだ。フフ、ちょっと素敵だろ?ずっと、何ひとつ変わらないんだ、ずうっとね。ほら、怖がってないで、こっちおいでよ。時間の拘束がない心地好い空間さ。君はそれを味わう権利があるんだ。え ...
- spell.vincent.in/allegory/2007/04/17/043500.php
- [ 無冠の皇帝 ] 皇帝の苦悩は神のみぞ知る
- 2007.02.18 ... 某日、偉大なる皇帝は深く思い悩んでいた。近年稀に見る絶不調に見舞われ、皇帝の思惑通りに統治することが困難を極めていたからだ。彼は、この世に生を授かった瞬間刹那から、この世にある一切の万物を須らく統治すべし、と云う平民には到達し得ない重責を背負っている。この ...
- spell.vincent.in/empelor/2007/02/18/222900.php
- [ .spell ] 会話は要らない
- 2007.02.08 ... 会話は要らない。凍り付くような静寂の中で縋り付くような視線を絡め合うだけ。視覚と聴覚を秤に掛ける訳ではない。視覚だけで十二分に情報は伝わる。 ...
- spell.vincent.in/spell/2007/02/08/065100.php
- [ 荒野の銀狼 ] 虚を食む
- 2006.12.02 ... 「銀狼」眠らない街の下卑た電飾が黒だかりの森の欲望をくすぐる。雑踏と喧噪──。固く閉ざされたアスファルトから狂った周波数が伝わる。真っ赤に錆び付いたナイフの風を満身に浴びながら彷徨う。 ...
- spell.vincent.in/wolf/2006/12/02/135900.php